春になって花を付ける梅も桃も桜も、すでに秋までに芽が出来ていて、冬には心なしか膨らみも感じられます。
葉を落した頃の、枯れ枯れとした枝とは違い、どこか遠目にも木々の枝に?(みじめ)さを感じます。
芽は形成された後、一時成長を止めて休眠状態になります。
季語 11 冬籠 (ふゆごもり)
冬篭と言っても、世と隔絶して籠ことではなく、寒さや雪のため家に引き籠りがちになるということでしょう。
季語 12 冬座敷 (ふゆざしき)
葦戸を入れ、風鈴を吊り、蚊遣りを焚き、夏座敷から一変し、襖を入れ、手焙りや火鉢が置かれ、そこにかけた鉄瓶から湯気が上がっている風情が冬座敷です。
今ではほとんど見かけない風情かも知れません。
季語 13 年の暮 (としのくれ)
〔歳末・年末・年の瀬・年迫る・歳末〕
12月そのものも年の暮と言いますが、実感としては、暮も押し詰まってからのものです。
季語 14 御用納 (ごようおさめ)
〔仕事納め〕
御用納めはまつりごとの納めのことで、官庁用語です。
12月28日をその日としていますが、民間でもこの日を仕事納めとしています。
季語 15 晦日蕎麦 (みそかそば)
〔年越蕎麦・つごもり蕎麦・運気蕎麦〕
大晦日の晩に蕎麦を食べる風習は、江戸時代以降のものですが、この風習が時代の変った現代でも続いています。
儀礼食、祝い食としての蕎麦ですから大晦日に食べ、引越しの際配られたのでしょう。