映画タイトル 「パリのアメリカ人」
“イッツ・ベリー・クリア”。それは明らかなこと。そんな、恋人たちの永遠の愛の決意を感じさせる言葉で始まる名曲「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」。
作詞はアイラ・ガーシュイン。作曲は彼の弟で、アメリカを代表する音楽家、ジョージ・ガーシュイン。
彼が故郷、ニューヨークと同様に愛した街パリ。そこが舞台の映画「巴里のアメリカ人」でもこの歌は歌われた。恋人達の熱い想いのように、ガーシュインの音楽の素晴らしさは、時代や国境に左右されない。それも明らかなこと。マンハッタンから車で一時間。
多くのユダヤ系アメリカ人が眠る墓地に、一人の偉大な音楽家の名が刻まれた墓がある。ジョージ・ガーシュイン。「ポーギーとベス」「ラプソディー・イン・ブルー」など、数多くの作品を世に送りだした彼が、最後に手掛けた名曲。それが「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」だった。
「アワー・ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」の曲名でも知られるこの曲は、ジョージ・ガーシュインが、ミュージカル映画「ザ・ゴールドウィン・フォーリーズ」のために着手していた作品。しかし1937年7月、彼は曲を完成させぬまま、38歳という若さで突然この世を去ってしまった。「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」を現在のようなスタンダード・ナンバーに押し上げるきっかけを作ったのが1951年の映画「巴里のアメリカ人」。作品賞をはじめ、7つのアカデミー賞に輝いたこの作品で、主演のジーン・ケリーがレスリー・キャロンと歌った「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」は、とりわけ印象的なものだった。この曲が文字通り遺作となったジョージ・ガーシュイン。